毎日水槽をあけて餌やり、チューチューアイス(夏期水温を下げるため)など交換していると沢蟹さんの様子の変化にいつしか気が付くようになります。
両鋏が取れてしまってから餌も食べているやらないのやら、もう3ヶ月以上鋏無しで生きていたので多少は食べていたと思います。
日曜日、帰宅してチューチューアイスと餌のお世話をしようとしたらひっくり返って白い腹が上向きな沢蟹さんを発見・・・大焦りして竹の箸で触ってみると動いて生きていました。ふ~・・・寝ていたのかも・・・な~んて都合よく考えて大丈夫大丈夫と良い方向に思うのですが、ひっくり返る状態は危ない前兆でした。
この日は午前中から出かけ帰宅が遅く水温上昇がもしやひどかったのかもしれません。とにかく生きていたのでアイス棒で水槽を冷して餌をあげて終えました。
月曜日朝、水槽の水交換をした方が元気になるかもと思い急いで取り替えました。氷を溶かして冷たい水のカルキ抜きにして浅いパックの水桶に水草と常温カルキ抜き水を少し入れて水槽に浮かせてみると這い出して冷たい水槽にスイスイ泳いで元気に動き一安心していました。この時は大丈夫とすっかり思い何とか次の脱皮まで生きてくれるわ~と思っていました。
この日の夜サザエの貝殻にしがみつき半身上に出て口をあけていたのですが、昨日与えた干しエビは減っている様子もなく粒えさも鋏がないので口に入らない限り食べられないようでした。口の形も半分歪んで餌が食べづらそうな感じもありました。
口の前にシラス干しや焼き鮭のほぐし身を落としたりして何とか食べてくれるようしましたが、鋏がないので上手く口に運べず・・・
火曜日の朝・・・ろ過ポンプの噴水口の水の中に沈んで動かぬ姿でいました。・・・まだ硬直までしていないので茗荷の浅いパックに乗せて生き返るかも・・・動くかも・・・と様子を見ましたが・・・夜は硬直した姿になっていました。
沢蟹さんは2年と2カ月でついに力尽きました・・・。
沢蟹さんとオカヤドカリさんを初めて飼育したこの2年間のなんとも言いようのない思い出は私の人生を潤してくれたと思います。必ず生き物との別れはやってくる・・・人間も同じこと・・・仕方のないことです。少しではありますが身にしみた気分も味わいました。
そして正直思う所・・・生まれた環境で育つことがその動物にとって幸せなことで、沢蟹さんは涼しい山の静かな清流の流れる人間とは無関係な環境に生きることが一番幸わせなのだわ~とつくづくつくづく思い知りました。
2年2カ月は短い期間ですが育てていると次第に愛着が湧き・・・もういないと思うと空しい気分がします。良く頑張ってくれたと思います。
楽しい2年2カ月をホントにありがとう~そしてさよなら~。
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